使用TN:Till Sunrise
成績:最終2072-19位
S27お疲れ様でした。今季は前季よりも高い成績を取ることを目指して潜っていましたが惜しくも届きませんでした。しかし、プレイヤーとしての成長を実感した場面も多かったので実りのあるシーズンだったと思います。
【コンセプト】
・ザシアン絡みに優位を取る
・サイクルを回しつつ運要素を仕掛ける
・なるべく伝説を両方出す
【構築経緯】
1.伝説の組み合わせとしてザシアン+カイオーガが1番多いと考えたので、ザシアンを受けられる日食ネクロズマと、カイオーガを受けられるトリトドンから組み始めた。この2体は取り巻きのサンダーや一撃ウーラオスに不利を取るので、ダイマックスを誘って先行で壁を貼る動きや上からの火傷の押しつけが強力だと感じた拘りスカーフホウオウを採用し、この三体をザシアン+カイオーガへの選出とすると同時に、日食ネクロズマ+ホウオウを多くの構築に対する基本選出とした。
2.イベルタルを受けることで対策することは難しいので、ザシアンが絡んできても明確に有利である命の珠サンダーを採用。
3.ここまでで足りていないウーラオス、受けサイクル、ジガルデへの回答など様々な部分を補完するために拘り眼鏡カプ・レヒレを採用した。
4.最後に、黒馬バドレックス対策枠の中で最も汎用性の高いポリゴン2を採用し構築が完成した。
【個体紹介】
ホウオウ@拘りスカーフ
特性:再生力
実数値:213(252)-187(156+)-110-×-174-123(100)
技構成:聖なる炎 ブレイブバード リフレクター 光の壁
◎H-3n最大
◎A-11n
◎S-遅いザシアン抜き
運勝ちの化身。突撃チョッキや命の珠ではダイマックスへの依存度が高くなり聖なる炎を活かしきれなかったり、ステルスロックや岩技ですぐに性能が大幅に下がるという欠点を解決するために拘りスカーフを持たせた。上から壁を貼ったり火傷を入れることであらゆる攻撃を耐え、再生力で受けたダメージを回収しつつ裏と合わせてダイマックスを枯らしたりサイクルを無理矢理成立させることができる。見えない勝ち筋を生み出しやすく、厳しい場面でも5割で解決出来てしまう理不尽さが強みである。
日食ネクロズマ@ラムの実
特性:プリズムアーマー
実数値:204(252)-178(4)-176(100+)-×-130(4)-116(148)
◇A222ザシアンのA+1インファイトで~101
◎S+1で準速エースバーン+3
構築の組み始めであり中核を担う伝説枠。ザシアン受けだけでなく、耐性と耐久を活かしてサイクルを回したり、竜の舞からの全抜きやダイスチルによる詰め筋になったりと、1体で太い勝ち筋を複数用意することができる点が強力。サイクルを回しつつ起点を作って全抜きする動きが強力なので竜の舞+朝の陽射し型での採用。攻撃技には最大打点で特性無効とダイスチル媒体になる専用技のメテオドライブと、竜の舞を積んだ後カイオーガやホウオウとの役割関係を逆転することができるサイコファングを選択した。状態異常による機能停止を防ぐためにラムの実を持たせた。間違いなく強力ではあったが、イベルタル+ムゲンダイナなど無理して選出しないといけない構築に対して釣られると厳しいのが難点。
サンダー@命の珠
特性:静電気
実数値:165-×-106(4)-177(252)-110-167(252+)
技構成:10万ボルト 暴風 熱風 羽休め
対イベルタル決戦兵器。日食ネクロズマを出したくない構築に対してダイマックスのパワーを落とさないために採用。イベルタルだけでなく裏のザシアンまで一貫する点が強力。後発からでも役割関係を明確にできる最速、不意打ちを透かしつつ圏外まで回復できる羽休め、お互いダイマックスが無い状態でも1発で倒すことの出来る10万ボルトの採用といった要素により、イベルタルを強く意識した構成となっている。
カプ・レヒレ@拘り眼鏡
特性:ミストメイカー
実数値:159(108)-×-136(4)-146(140+)-151(4)-137(252)
◇A182一撃ウーラオスの拘り鉢巻暗黒強打で~81
◎準速(ジガルデ等意識)
ウーラオス、ジガルデ、受け駒対策枠。火力耐久素早さの水準がいずれも高く、ミストフィールドと合わせて選出時は安定して役割を遂行してくれた。メインウェポンのムーンフォース、拘り眼鏡を押し付けて崩すためのトリックは確定で、残りはカバルドンへの処理ルートを増やしつつザシアンや日食ネクロズマの受け出しを許さないハイドロポンプと、トリック後も受けポケモンに対して役割を持てる挑発を採用。トリックを絡めて本来日食ネクロズマでは起点にすることが難しいテッカグヤやナットレイなどを起点にすることも可能である。
ポリゴン2@進化の奇石
特性:アナライズ
実数値:191(244)-90-132(172)-126(4)-137(76+)-82(12)
技構成:冷凍ビーム イカサマ 電磁波 自己再生
◇C217黒馬バドレックスのC+1サイコキネシスで~96
◎S-麻痺ウーラオス抜き
黒馬バドレックス対策枠。霊の一貫を切りつつ、浅く広く受けることが出来る。回復手段の自己再生、黒馬バドレックスへの打点となり相手の積みを制限するイカサマ、霊獣ランドロスをはじめとした氷弱点を高速処理するための冷凍ビーム、受け出してくるザシアンに麻痺を入れて日食ネクロズマでの対処をより確実なものにするための電磁波を採用した。黒馬バドレックス以外には基本的に出せないのが難点。
トリトドン@食べ残し
特性:呼び水
実数値:218(252)-103-116(140+)-112-117(116)-53
技構成:熱湯 地震 欠伸 自己再生
◇C222カイオーガの「冷凍ビーム」ダイアイスで~110
◎B<D
カイオーガ、ウオノラゴン対策、地面枠。水無効の中で最もカイオーガに安定するのが強み。欠伸連打で体力を回復したり、スリップダメージを相殺して受け性能を高めることができる食べ残しを持たせた。火傷を狙いつつ凍らされた時に凍結を解除するための熱湯、瞑想身代わりカイオーガにも役割を果たすための地震、盤面をコントロールしつつ日食ネクロズマの起点を作成するための欠伸、高速回復の手段として自己再生を採用した。耐久は決して高くないのでなるべくカイオーガ以外には投げたくないが、ガマゲロゲやウオノラゴン、レジエレキなど一貫を切らないと一瞬で試合が終わってしまう相手に投げていったり、ホウオウの壁と合わせて相手の積みへの切り返しや火力の無いサンダーに受け出して展開していくなど工夫次第で様々な構築に選出していくことができた。
【構築の要点】
・選出のパワーを保つ
現環境は出力の高さと扱いやすさから対面的な構築が流行していたが、それらは構築相性に左右されやすかったり、特定の相手に窮屈な立ち回りを強いられやすいことが難点であると感じ、反対に受けに寄せすぎると伝説を2体とも出すことが難しくなり強い選出がしにくくなると考えた。そこで、伝説枠には誤魔化し性能の高さから伝説を2体とも出しやすいことで選出のパワーを落とさず、かつ使用率上位の伝説に対して有利な展開を掴みやすいサイクルの形成により、どんな構築に対しても自分の力量で試合を組み立てやすいホウオウ+日食ネクロズマを選択した。伝説が2体とも回復できることで削れても再展開しやすく、毎試合安定して活躍してくれた。
・勝ち筋の分散 →
サイクルから日食ネクロズマを通す、サンダーで制圧する、壁や火傷を絡めつつ耐性や耐久を活かした詰めを行うなど、1つの選出から複数の勝ち筋を用意し、最後まで勝利を目指せるのが本構築の強みである。特にホウオウの先行展開は相手から見えない勝ち筋を作りやすく、相手の意表をつき試合展開を有利に進めやすかった。
【終わりに】
シリーズ最初のシーズンのため手探りではあったが、それなりに満足のいくサイクル構築を組めたと感じている。最終日は途中まで1桁付近に居座り続けることができるなど明確に上手くなった感じはあったが、聖なる炎で願望プレイングをするしかない場面も多く、そこそこ上振れ頼りだったこともあり途中大きく溶かして時間が足りなくなったので、更に上手くなりたいと感じた。伝説1体と比較して相性に左右されて選出が厳しくなることが少なく、今のところは楽しいルールだと思っている。