使用TN:Star Warrior
成績:最終2007-83位
S20お疲れ様でした。結果はギリギリ2桁と記事を書く最低ラインでしたが、冠環境の締めとして納得のいく構築を組めたつもりです。
【コンセプト】
・単体性能の高いポケモンでサイクルを固め、どんな相手にも勝ち筋を作る
・流行の並びに見せ合いの時点で構築勝ちする
【構築経緯】
1.現環境において、HBポリゴン2を軸としたサイクル構築が頭1つ抜けていると結論付けた。同時に、凄まじい火力を出しながら威嚇や耐性によるサイクルの補助を担うことも可能な命の珠ランドロスを採用し、この2体から構築を組み始めた。
2.欠伸の一貫切り、ランドロスで荒らした後のスイープ、トリックによる詰めなどあらゆる要素が上記2体と噛み合っている拘りスカーフカプ・レヒレを3体目に採用。
3.サンダー、カプ・レヒレ、ゴリランダー、テッカグヤが重いので、それらに強いタラプの実サンダーと、氷(フリーズドライ)の一貫切り、ポリゴン2の絡んだサイクルへの崩し、クレセリアやピクシーなどの高耐久積みへの回答としてヒードランを採用。
4.最後に、ウツロイド絡みやサンダーラオスランドなど、上位で増えていた構築へのメタ枠としてラティアスを採用し構築が完成した。
【個別紹介】
サンダー@タラプの実
特性:静電気
実数値:197(252)-×-108(20)-146(4)-141(148+)-131(84)
技構成:放電 暴風 身代わり 羽休め
◇C146サンダーのボルトチェンジで~49
◎一般的な耐久振りサンダーを抜ける程度のS
特殊受け。ランドポリレヒレが苦手とする相手の多くに強い補完の役割で採用した。特にこのポケモンを出さないと命の珠サンダーが受かっていないので、並びで命の珠だと感じた時は多少無理してでも投げるようにしていた。ワンチャン掴む+プレッシャーでないことによる型の誤認のために静電気で使用した。
ランドロス(霊獣フォルム)@命の珠
特性:威嚇
実数値:165(4)-216(252+)-110-×-100-143(252)
破壊神。分かっていてもどうにもならないレベルの火力を誇り、ほぼ全ての構築に投げて尽くを破壊した。今季はこのポケモンが非常に流行しており、中盤辺りにミラーで剣舞ダイジェットを撃ち合った時に自分だけ悪い乱数を引いてそのまま押し切られる場面が多く、その理不尽さにキレていたが、後述するラティアスとカプ・レヒレでランドロスを倒してからダイマックスを失った相手を蹂躙する立ち回りをすることで自分だけ破壊を楽しめた。岩技については大事な場面でストーンエッジを外し続けたので岩雪崩の方が良いかもしれない。
カプ・レヒレ@拘りスカーフ
特性:ミストメイカー
実数値:145-×-135-147(252)-151(4)-150(252+)
技構成:波乗り ムーンフォース 挑発 トリック
万能ポケモン。本構築において特に要となるポケモンであり、トリックを絡めた詰め、加速した相手、特に準速ランドロスへの切り返し、重いウーラオスやウオノラゴンへの回答などあらゆる場面で活躍してくれた。挑発はトリック後に拘りスカーフを押し付けられなかった高耐久の相手への見えない回答になったり、拘りスカーフを押し付けたナットレイに宿り木の種を撃たせなかったりと便利であった。また、一定数居た壁展開に対してもドラパルトにトリック→トリック連打と挑発で裏を荒らすといった立ち回りで高い勝率を保つことが出来た。有利対面だからと闇雲にトリックを押したことで裏目になる場面もあったので気をつけたい。
ラティアス@ラムの実
特性:浮遊
実数値:183(220)-×-110-135(36)-150-178(252+)
技構成:サイコショック 冷凍ビーム 瞑想 自己再生
◇C+1ダイアイスで167-120マルチスケイルカイリューに166~
環境メタ枠。重いウツロイドに対して強く、サンダーを取り巻き含めて対処できる点が強力。冷凍ビームを持たせることで、流行していた耐久に振っていないランドロスを冷凍ビーム+カプ・レヒレの波乗りで倒したり、瞑想に後出ししてきたカイリューを倒すことができる。対サンダーラオス系統の構築で、相手の初手がランドロスで無かった場合は起点を作って自身で3タテすることもあった。終盤増えていたウォッシュロトムと撃ち合える唯一の駒なのでウォッシュロトム絡みには積極的に繰り出していった。しかし、ウーラオスの型を読み違えるなど出しどころを見誤ると苦しい場面も多く、扱いの難しいポケモンであった。ラムの実はほとんど発動しなかったので、持ち物は検討の余地がある。サイコショック前提で居座る連撃ウーラオスがムカついたのでサイコキネシスにするのもありかもしれない。
ヒードラン@食べ残し
特性:炎の体
実数値:197(244)-×-127(4)-152(12)-161(164+)-108(84)
技構成:マグマストーム 挑発 鬼火 身代わり
◎S無振りクレセリア+3
補完枠。氷の一貫を切り、ナットレイを高速で処理できることを評価。サイクルに介入しながら相手のサイクルを破壊できる無二の性能を誇るため選出率は高かったのだが、とにかく技を外すので運負けが付き纏った。サンダーをはじめとした特殊アタッカーとの撃ち合いを意識してDに厚くした。貰い火は発動機会がないため、トレース対策に特性は炎の体とした。
ポリゴン2@進化の奇石
特性:アナライズ
実数値:191(244)-101(4)-156(252+)-126(4)-111(4)-72
物理受け。組み始めだったが終盤はポリゴン2で詰めきれる構築が少なく出しにくくなってしまった。それでも、HB特化+ダイスチルによる相性を無視した物理受け性能は強力であり、最終戦はフェローチェ+エースバーンに勝利を収めた。
【構築の要点】
・ランドロスを中心としたゲームメイク
現環境はランドロスを中心としてどう止めるか、どう通すかが重要になってくると感じたので、構築段階である程度通し方、止め方のパターンを作り、その力を遺憾無く発揮してもらった。時には強引な居座りダイマックスや交代読みで剣の舞を押すなど強気に扱い、プレイングで最大値を伸ばしていくことも重要である。
・流行の並びに考慮外から勝つ
一般的な構成から少しズラすことでテンポを崩し、結果的に上記のランドロスを通すルートを増やすことができた。環境を見て相手から見えにくく刺さっているポケモンを考え、実際に通していくというプロセスはどの環境においても重要であり、上位帯の相手を出し抜くためには必須だと考えている。
【終わりに】
最初に考えた3体(ランドポリレヒレ)を最後まで使用したことにより練度の高い立ち回りをすることができたので結果以上に満足している。が、溶かしたレートを死に物狂いでギリギリ戻したに過ぎない順位に意味など無いと思っているので、更に精進したい。