使用TN:マリー
成績:最終2193-35位
S2お疲れ様でした。今季は新しいレギュレーションによってTODを狙う構築が発生するなど、前季から大きく環境が変化した。そうした環境の遷移や流行り廃りを意識して構築、立ち回りを練っていった。
【構築経緯】
ステルスロック+欠伸で展開してからミミッキュを通す動きが強力だと考え、カバルドンとミミッキュから組み始めた。2体目の欠伸展開役及び不利対面時のクッションとしてカビゴン、低速サイクル、特にミロカロス、ドヒドイデ絡みを崩すのが難しかったので、それらに対処可能なガラルヒヒダルマ、中低速で固まってしまい、相手の高速アタッカーに複数回行動されることが予想されたため、先発性能、対面性能の高い高速アタッカーとしてサザンドラ、ミミッキュを通しにくい時の裏エース及び無理な並びを確率で突破できるドリュウズを採用して完成した。
【個体解説】
カバルドン@オボンの実
性格:腕白
特性:砂起こし
実数値:215(252)-132-154(12+)-×-123(244)-67
◇C189トゲキッスの命の珠*草結びで〜216
欠伸で相手の行動を阻害し、砂+ステルスロックで相手を削って裏のエースを通すことを目指す。最初は有名なBD振り分けの調整で使用していたが、調整先のポケモンが環境に少なく、また初手のトゲキッスに草結びで落とされることが多くなったので、カバルドンがトゲキッスと対面した際に引かない選択肢を取るために特防に努力値を割いた。特殊技を撃たれることの方が多く、物理方面には最低限振るだけで耐えて欲しい攻撃を耐えるためこの調整で正解だった。
ドリュウズ@気合の襷
性格:陽気
特性:砂かき
実数値:185-187(252)-81(4)-×-85-154(252+)
◎最速
当初はミミッキュが通せない時の裏エースとして採用したが、ダイマックスさせなくても気合の襷のお陰で行動回数を稼ぎやすく高い対面性能を持つため、ミミッキュと同時選出し立ち回りの中でどちらをダイマックスさせるか決めるといったことの方が多かった。最終日の夜に採用し、当初は角ドリルの命中率が1割にも満たなかったが、最終戦含め最終盤から真価を見せた。
サザンドラ@拘りスカーフ
性格:臆病
特性:浮遊
実数値:167-×-111(4)-177(252)-110-165(252+)
技構成:悪の波動 流星群 大文字 蜻蛉返り
◎最速
ガラルヒヒダルマやドラパルト等の高速アタッカーの上を取り迅速に処理する。ミミッキュ以外のフェアリー入りには基本出さないため、ラスターカノンを撃つ機会が無く有利対面時に交代読みで撃つことで大きなアドバンテージを稼ぐために蜻蛉返りを採用した。
→カビゴン@フィラの実
性格:意地っ張り
特性:食いしん坊
実数値:264(228)-145(12+)-117(252)-×-132(12)-51(4)
技構成:のしかかり ヘビーボンバー カウンター 欠伸
◎H4n
◇A177ギャラドスのA+1命の珠*ダイジェット「飛び跳ねる」で〜255
◇ヘビーボンバーで131-100ミミッキュに132〜
欠伸ループをより確実なものにする2体目の欠伸役であり不利対面時のクッション。読まれにくいカウンターで面倒な物理アタッカーを強引に持っていくことも多かった。しかし、A+1命の珠雨ダイストリームを撃たれると落とされてしまうので、ギャラドスを見た場合は極力カバルドンを選出しないことでダイストリームを撃たせない、あるいは撃たせてしまう場合はこのポケモンで見ようとせずドリュウズやミミッキュで処理することを意識して立ち回った。カウンターや欠伸ループにおいて体力管理が大事なため、安定打点としてのしかかりを採用した。欠伸を撃ったあと麻痺させてしまう可能性を考慮して撃ちにくい場面もあったが、それ以上に対面で殴り合う際の3割麻痺が強力だった。ヘビーボンバーはフェアリーに対する打点になる。特にミミッキュの皮を剥がせる、また剥がした後に迅速に処理できるのが強力。構築がこの形になってからは欠伸役としてより、対面選出において多くのダイマックスに対してダイマックスを切らずに対処出来る駒としての運用が多かった。
ヒヒダルマ(ガラルの姿)@拘り鉢巻
性格:陽気
特性:五里霧中
実数値:181(4)-192(252)-75-×-75-161(252+)
◎最速
自分より遅い相手と対面した際一方的に火力を押し付けられるため、有利対面を作れれば一手で勝利を引き込むことが出来るポケモン。故に選出を歪ませる、相手を荒らす性能が非常に高いため裏からドリュウズやミミッキュを通すことで簡単に勝てる試合が多かった。ドリュウズ同様最終日の夜に採用したが、氷柱落としを外さず期待以上の活躍を見せてくれた。馬鹿力は主にカビゴンに撃ちたい技だが、守るで様子見されてゴーストタイプに透かされる展開になりやすく、厚い脂肪カビゴンとの対面では地震、そうでなければ氷柱落としを押すことが多かったため蜻蛉返りにした方がいいかもしれない。
ミミッキュ@命の珠
性格:陽気
特性:化けの皮
実数値:131(4)-142(252)-100-×-125-162(252)
技構成:ゴーストダイブ じゃれつく 影うち 剣の舞
◎最速
欠伸展開から全抜きを狙うこの構築のエース。ゴーストダイブは単純にシャドークローより威力が高く、ギルガルドに対する択を減らすことが出来る、化けの皮+ゴーストダイブで相手のダイマックスを枯らして裏のダイマックスを通したり、ダイマックスが残り2ターンの相手に対して剣の舞→ゴーストダイブと動くことでダイマックスを温存する動きが可能になる等、この技特有の利点を活かし立ち回りの幅を広げられるため採用。
【構築の要点】
・欠伸展開+ミミッキュ +
カバルドンとカビゴンは基本的に一致弱点以外は耐えるため行動回数が多くなり、複数回削りを入れられるのでミミッキュを簡単に通すことが出来る。ラムの実持ちが居ても2体のどちらかで再び欠伸展開が出来るのも強力。眠りターンに依存してしまうが、上手く立ち回り化けの皮を残した状態で剣の舞を積み突破することが出来れば一気に勝負を決めることが出来る。
・対面選出 +
上述の欠伸展開を基本選出として組んでいたが、最終日に入ったドリュウズとガラルヒヒダルマによって欠伸展開に対するメタが厚い構築を上手く処理するために対面的に選出するパターンがとても多かった。特に、カビゴンのカウンターで相手のダイマックスを倒して詰める展開や、並びで読まれにくいドリュウズの角ドリルが非常に強く、上位の相手との対戦でも通る場面が多かった。受け構築にも、例えばアーマーガアを見たらドリュウズとガラルヒヒダルマを出していたため、おのずとこの選出が多くなった。
・ダイマックスに依存しない
ダイマックス前提のポケモンを採用しないことで、相手に応じて臨機応変に対応することが出来た。選出・立ち回りの幅を広げることで、情報が割れている場合でもそれを頭に入れて立ち回ることが可能になるため、再戦の多くなる終盤において特に重要な要素となる。
【終わりに】
大学2年生になってから思うように結果を出せず苦しい思いをしていたため、ひとまず解放された気分になった。当たり前だが終盤勝ち切れるか、信じられる構築があるかが鍵となると改めて実感したので、それらを意識してしっかりと準備を行うことをS3では徹底したい。
【Special Thanks】
構築原案のヒントをくれた穏やか君
色々とお世話になったけんもちさん